日常生活の中では、ちょっとした発熱や擦傷、原因はわからないが不調を感じる、など、様々な症状の患者様が来られます。一見、何気なくみえる症状であっても、重篤な疾患につながる可能性もあります。治療を通じて疾患の重篤化や慢性化を防ぐこと、専門的な診断治療を行う院内の専門医へつなぐこと、あるいは外部の専門医療機関を紹介することなど、様々な状況に対応することが、総合診療センターの役割です。専門的な医療を目指す医療センター(ユニット)だけではなく、患者様の潜在的な疾病診断の窓口となることも、地域に根差した病院としての重要な役割であると考えています。
総合診療センター(外科系)について

外科が担当する主な領域は、下記の<外科が診察している主な病気>のとおりですが、それに加え外科系のあらゆる疾患の窓口にもなっています。私たちが診察し、整形外科、脳神経外科、形成外科などを直ちにご紹介します。また、複数の部位の疾患がある、痛い原因が判らないときや、内科なのか外科なのか判らない腹痛、悪心、嘔吐、心窩部重圧感などがあるときは外科にて診察を受けてください。血液・エコー・CT検査を行い、その日のうちに結果を出します。必要なら1日入院していただき、さらに精密検査を得て治療を行います。内科的疾患ならその時点で内科医に治療をお願いします。
当科が診察している主な病気
胃癌、大腸癌、直腸癌、膵癌、胆道癌、肝臓癌、胃十二指腸癌、急性虫垂炎、乳癌、肺癌、閉塞性黄疸、胆石症などを主たる領域としています。
当科で行っている主な治療
主なる病気の治療(外科的)のなかの胆石症には、小さな開腹により痛みの少ない腹腔鏡下手術を行います。また、胃癌で切除不能や姑息的(切除の限界を超えた癌で一部が残っている場合)切除に終わった場合や、乳癌切除には化学療法を取り入れています。
診療科の特色
高齢化社会を迎えて患者さんは全般に高齢化が進んでおり、90歳以上で大腸癌と胆石症を持った患者さんもおられます。そのような場合でも積極的に全身状態が許す限り外科的治療を行って延命していただいております。
外科系の専門医制度と連結した症例ベース
当科では全ての手術症例のカルテ情報を日本外科学会(NCD)に登録します。詳細は、一般社団法人 National Clinical Database(NCD)のホームページをご覧ください。
医師の紹介
香川 勇 名誉院長 / 外科医長 / 救急科部長
- 資格
日本外科学会指導医 日本外科学会専門医 日本消化器外科学会専門医 日本消化器外科学会指導医 日本救急医学会専門医
- 専門分野
一般外科 消化器外科 救急医療
- コメント
長年従事してきた救急医療の経験を活かして、一般外科・消化器外科領域の疾患を、全人的に診療してきたいと思っています。常に挑戦的な心構えで診療に臨みたいと考えています。